§眼球使用困難症候群支援室のページ§

当支援室は2021年、眼瞼痙攣を含む眼球使用困難の方々への情報発信、相談窓口として発足したものです。

New!「光過敏性眼脳症」という用語について考えてください!

眼球使用困難症候群における光過敏性について、「眩しさ」「羞明」という言葉では医師にも、一般人にもなかなか実態が伝わらないという声が、かねてから当事者の方々から寄せられていました。当室では当事者、支援スタッフを交えて、この問題について話し合いが行われました。photophobia=羞明は医学用語として用いられますが、国際的にはどのように解釈されているのでしょうか。下記はそれを説明している文章です。

羞明の定義

Wu Hallett1)によれば、羞明(photophobia)1934年にLebensohnが「眼球への光の曝露が原因で疼痛を惹起または悪化させた状態」と記載したのが医学的定義の最初とされる。この定義では、羞明を一種の疼痛とみなしている(光眼痛症、photo-oculodynia)点と、羞明を起こす光の性状については一切触れていない点が特徴である。確かに羞明と眼部疼痛は三叉神経(第一枝)という感覚神経を介在する共通ルートを持つ。しかし、羞明にはそれだけでなく、光を嫌うあるいは回避したいという感情を司る大脳辺縁系ルートが関与することも指摘されているので疼痛と同義とはいえない。

臨床経験的には、羞明は光に対する過敏性、光を避けたいという感覚、疼痛と混同または共存する感覚、発光又は反射する対象物を見続けていると発現、増強する症状であり、暗くても出現する場合や人工光であるいは自然光で特に出現する場合などもあり多様である。つまり、必ずしも「弱い光を強く感じる」といった定量可能な性質は持っていない。

「グレア」(不能グレア、不快グレア)という用語を使って説明しようとする場合もあるが2)、現状ではKatz, Digre 3)「光が眼球や脳に不快を引き起こす感覚状態」との定義が受け入れやすい。彼らはまた、眼球疾患以外に様々な病態で羞明が存在することを示している。また、羞明は臨床上の問題としては従来低く見積もられてきたが、生活の質を大きく低下させる重要なであることも指摘している (引用元=若倉登:中枢性羞明臨床上見逃されてはならない問題。日本医師会雑誌 151442-4492022文中の番号は参照文献番号、ここでは文献を          省略する。必要な場合は原文を参照されたい)

 

これを踏まえた話し合いで、「眼球使用困難症候群における光過敏性」の説明用語として「光過敏性眼脳症」(直訳的にはphotosensitive encephalo-ophthlalmopathy)を用いてはどうかとの提案がありました。皆さまのご意見を頂いた上で、実態を説明するのに以後汎用してゆきたい考えがあります。ちなみに、眼球使用困難症候群の用語を取り替えるという意味ではなく、その一部をなす概念です。(文責:若倉)

 

NHK視覚ナビラジオ(2023.2.12放送)「眼球使用困難症の現状」の内容が、NHKのウェブ記事となり下記サイトで閲覧できるようになりました(当室若倉雅登副理事長出演)。

記事一覧 | NHKハートネット から「視覚障害」へ。又は下記サイト。

 https://www.nhk.or.jp/heart-net/article/797/

 

TV朝日系のABEMA TVのニュースショー(4月23日12:00-14:00)にて「眼球使用困難症」の方が紹介されました。特集部分を下記から見ることができます。

 https://www.youtube.com/watch?v=d2fSfNhTPAA&t=680s

 

 

いわゆる「眼球使用困難」調査研究に関するウェブセミナー 

       厚労省調査研究受託の(株)社会システム主催

 2022年3月12日に開催された上記セミナーは

下記Youtubeにて公開されています。

https://youtu.be/dfGE8xAB5BI

 #なお、下記サイトから令和2、3年度の詳細な調査結果を閲覧できます。

 http://www.crp.co.jp/business/universaldesign/R02_syumei.pdf

 http://www.crp.co.jp/business/universaldesign/R03_syumei.shtml 

 

知ってください、羞明等の症状のあるいわゆる「眼球使用困難症候群」のこと

厚生労働省令3年度障害者総合福祉推進事業「いわゆる「眼球使用困難症」により日常生活に困難をきたしている方々への支援策に関する調査WGにより企画・制作されたリーフレットが、下記サイトからダウンロードできます。http://www.crp.co.jp/business/universaldesign/R03_syumei_leaflet.pdf

 

 

眼球使用困難症候群の紹介記事が、毎日新聞

ニュースサイトにアップされました。

下記サイトからご覧になれます。
https://mainichi.jp/articles/20210222/k00/00m/040/272000c

 

https://mainichi.jp/articles/20210225/k00/00m/040/050000c

 

このほか以下のサイトでも紹介されています。

https://youtu.be/dfGE8xAB5B

 

https://www.nhk.or.jp/heart-net/shikaku/list/detail.html?id=47255

 

https://www.sannichi.co.jp/article/2018/08/02/00287828

 

https://times.abema.tv/articles/-/5608562

 

https://www.j-cast.com/2018/12/22346682.html?p=all

 

http://www.oguchi.gr.jp/2020/04/15/8627

 

 

 

 

眼球使用困難症候群を知るために

 以下の内容のDVD(40分)を作成しました、御希望の方に実費(送料とも¥500)で配布しております。電話、メールでお申し込みください。

 1.はじめに

 2.若倉雅登先生へのインタビュー

          症候群の説明

 3.ある患者さんの事例

 4.おわりに